相続トピックス

「遺言書がない!」ときにすべき2つの事

遺言書を残さずに亡くなってしまった…
というケースは、大変多くあります。
というより、相続が起きた時に遺言書がある方が、日本ではまだまだ少ないのです。

ご家族が亡くなった後、その相続財産について遺言書がないときは、相続人がすべきことは大きく分けて2つあります。

①遺産分割協議

1つ目は遺産分割協議です。まず相続人達で話し合い、

「誰が」「どの財産を」「どれだけ」引き継ぐか?

を決定する遺産分割協議を行い、遺産分割協議書に書面化する必要があります。

②遺産分割のための相続手続き

2つ目は遺産分割です。現物のまま引き取ったり、各種の相続手続きを行って現金化したり、名義変更を行い、遺産分割協議書の通り相続財産を分割することが必要です。
しかし、遺言書がない相続手続きは、非常困難になってしまいがちです。

それは、相続人に多大な労力と時間の消費が必要となり、ご家庭やお仕事にシワ寄せが来てしまうものになりかねないからです。

では、なぜ、遺言書がない相続の手続きは、非常に大変になってしまうのでしょうか?
今回は、相続手続きが大変になる「5つのハードル」「1つの大仕事」についてお話します。

この記事で学べること
①遺言書がない相続手続きの”5つのハードル”とは-
相続手続きの最後にする”大仕事”とは-
③遺言があるとどうなるか?-

相続手続きの「5つのハードル」と「1つの大仕事」

1.遺産の整理作業が大変!

預金・証券口座や不動産…相続財産の中身を確認・整理していますか?

相続発生後、遺産の分配や相続税の対象となる「相続財産は何か?」を明らかにしなければなりません。
そのためにご実家の資料を探して整理することが絶対必要です。 後から出てきて問題とならないよう、しっかりと整理しなければなりません!
預金などは、特に相続税との絡みで相続時の残高証明書なども取得しておく必要があります。
ただ、預金や不動産だけではなく、投資などの口座があることも少なくありません。
まずは、亡くなった親族様・親御様の最後のお住まいで、そうした見落としがないか、郵便物までよくよく調べておく必要があります。次項に挙げております、戸籍の取得後、相続人として金融機関等に財産開示を請求しなければ名ならないでしょう。

相続人のよくあるお悩み その1

実家から離れているから…

☆実家から離れて長いから…
①親が何をどうしていたか分からない
どこに資料があるかよく分からない
資料の整理に時間を多くはかけられない

実家から離れているから…

 

2.戸籍集めが大変!

生まれてから亡くなるまで1通残らず全部必要。もれなく集めていますか?

どの財産の相続手続きでも、まず誰が相続人か?が明らかでなければ、どんな金融機関や役所も、対応や手続きが行ってくれません。そこで、戸籍の調査・収集により、相続人を確定する必要があります。
戸籍は、原則として亡くなった方の生まれた時から亡くなった時まで全て必要一通でも足りなければアウト。全く前に進みません!
個人の場合、戸籍収集での役所とのやり取りが、とても大変な場合がかなりあります。

よくあるお客様の悩み その2

戸籍がこんなに大変とは…

銀行で「戸籍が『全部』必要」と言われて。でも、
役所は平日しか開いてない郵送も平日はムリ
戸籍が古くてよく読めなかった
親兄弟の戸籍を取るにも「委任状」?
そして、戸籍が来るのが遅い!!

戸籍がこんなに大変とは…

 

3.遺産分割協議書の作成が大変!

相続人全員の話し合いの結果、実印押印・印鑑証明書付きで作成していますか?

遺言書がなく、相続財産と相続人が明らかなら、印鑑証明書付き・実印押印がある相続人全員の遺産分割協議書の作成が必要です。そのためには、相続の内容について相続人全員の意思の一致絶対条件です。
これがなければ相続手続きは全く進みません!
話合いは進んでいますか?きちんと意思疎通はできていますか?

よくあるお客様の悩み その3

相続人はみんな忙しいし…

忙しいし疎遠な人もいるから…
どこにいるのか分からない
遠いため、中々会える機会がない
時間が合わず、連絡が取れない
話し合いが全く進まない

相続人はみんな忙しいし…

 

4.相続手続きが完全に個別で大変!

相続手続きは、完全に個別。金融機関や役所の手続きは一つ一つしていますか?

相続手続きは、相続財産ごとに一つ一つ個別に行う必要があります。 特に不動産は、法律の専門知識が必要な登記手続きをしなければなりません。
それら相続手続きは、求められる形式などはそれぞれ異なりますので、その一つ一つに個別にきっちり対応して申請・申立てを行うことが求められます!これが大変骨が折れることで、

よくあるお客様の悩み その4

個別に出向くなんて…

いちいち相続手続きをするには…
金融機関も役所も平日しか開いてないからあちこち出向くのがツライ
家の名義変更は、かなり専門的
郵送したが、不備で返却された

個別に出向くなんて…

 

5.相続税申告までに間に合わせるのが大変!

相続税の申告は、10か月以内。申告の資料となるよう、 全て整理できていますか?

相続税申告は相続後10か月以内に行う必要があります 。
相続税法改正後、多くのご家庭が申告対象となりました。 申告対象に入る場合、しっかりと準備することが求められます!

よくあるお客様の悩み その5

申告はどうすれば…

どうも申告が必要らしい…
10か月で相続手続きを自分でするのはムリだ
どんな資料が必要か分からない
いくらかかるのか分からない
税理士さんに知り合いがいない

申告はどうすれば…

 

これだけではありません!更に!

6.相続財産の処分や分配手続が大変!

相続財産の引渡、換価・分配。相続財産の換価の手配は? 相続人への分配は大丈夫?

相続財産は、不動産、その他の様々なものについて、そのままで引き取る、名義変更を行う、または廃棄または換価が必要です。
さらに、相続財産が換金された場合、相続人全員に連絡して、指定されたところに、きちんと分配・送金または引渡ししなければなりません!

よくあるお客様の悩み その6

昼間にはできない…

いざ分配・送金!となったら…
換価するのに色々な手配を…そんな時間が中々取れない
また一々連絡しないといけない
昼間に送金手続きは難しい

昼間にはできない…

まとめ-

遺言がない場合、

①「誰が、どの財産を、どれだけ相続するか」を決める(遺産分割協議)
②相続財産の手続きを行い、財産を分割する(遺産分割)

を行わなければなりません。
相続財産の手続きについて、実際は、特に相続手続きにおいて、5つの高いハードル、1つの大仕事が待っています。これだけのことを、正確に、相続人はしなくてはなりません。
これら全てを行うには、膨大な時間と労力が必要です。
相続手続きをご自分達だけで行おうとすることは、現役世代にとっては、過大な負担となります。

逆に言えば、遺言がある場合、相続人は、相続手続きにおいてすべきことは、ほとんどなくなります。

お子様がおられる方は、後のことも考え、財産の整備、相続税対策とともに、最低限、遺言を作成することは、本当に大切です。